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2024.04.04 レース結果

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権 第1戦 レースレポート

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権 第1戦 レースレポート

全日本モトクロス選手権 レポート

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ

1戦 腕時計のベルモンドCUP(関東大会)

2024年331

埼玉県/ウエストポイント オフロードヴィレッジ

天候:晴れ

気温:27

コースコンディション:ドライ

観客:3,359人(日曜日)

 

2024年の全日本モトクロス選手権シリーズが、「腕時計のベルモンドCUP」として埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで開幕を迎えた。

今シーズンは年間8戦のスケジュールが組まれており、このうち第2戦と第3戦が、中国大会の中止に伴う代替措置として、熊本県・HSR九州での土日ダブルヘッダー開催となる。また、この開幕戦もIA1IA2とレディースの3クラスについては、日曜日にタイムアタック予選と決勝レースをすべて実施するスケジュール。このためシーズンの序盤3戦が、すべてワンデー開催されることになった。なおこの大会は、IA1IA2ともに決勝は15分+1周の3ヒート制とされた。

オフロードヴィレッジは、荒川と入間川の間に位置する河川敷のコースで、アップダウンがほとんどない土地に、コース幅が狭くジャンプとタイトターンが多めのコースがレイアウトされている。昨秋の全日本開催時から大きく仕様変更され、2022年に増設されたフラットな中高速セクションが再び省かれたコンパクトなレイアウトになった。

Westwood MXは今季、全日本最高峰のIA1クラスでは「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」の渡辺祐介選手(#3)と「Team Kawasaki R&D」の能塚智寛選手(#7)、IA2クラスではヤマハのマシンを駆る「bLU cRU フライングドルフィン サイセイ」の浅井亮太選手(#7)と、プロモーションライダー契約を締結。ウエアやブーツやゴーグルなどのライディングギアを提供する。また昨年に続き、「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」からIA1クラスにフル参戦するジェイ・ウィルソン選手(#1)に、100%ブランドのゴーグルをサポートする。

IA1クラス ヒート1

【IA1 ヒート1】

ジェイ・ウィルソン選手(#1)がホールショット。渡辺祐介選手(#12)も好スタートを決め、ひとつ順位を上げて1周目を2番手でクリアした。しかし2周目に入ったところで、渡辺選手は転倒。12番手まで順位を落とした。ほぼ横並びだったライダーも渡辺選手に巻き込まれて転び、これで2番手に浮上したのは能塚智寛選手(#7)。ウィルソン選手がレース序盤から着実にリードを築く一方、能塚選手は後ろに僅差で2台を従えながら2番手をキープした。

レース後半、この集団に2台がさらに近づき、2番手争いは5台による激しいバトルに。この中で能塚選手は、8周目以降に順位を落とした。そしてレースは11周でチェッカー。ウィルソン選手が勝利を挙げ、能塚選手は5位、追い上げた渡辺選手は7位となった。

IA1クラス ヒート2

IA1クラス ヒート2

ホールショットは再びジェイ・ウィルソン選手(#1)。これに渡辺祐介選手(#12)が続いた。2コーナーでは後続の接触に耐えた渡辺選手だったが、コース中盤のジャンプ着地で激しく転倒。そのままリタイアとなった。このアクシデントにより、能塚智寛選手(#7)が2番手。しかしすでに、トップのウィルソン選手は3秒ほど先行していた。

2周目以降、能塚選手は前後に34秒の間隔がある状態で2番手をキープ。しかし5周目になって、3番手のライダーが近づいてきた。そして翌周には接近戦に。ここで2台が接触し、能塚選手のみ転倒した。レースは再び11周でチェッカーとなり、ウィルソン選手が独走で勝利。能塚選手は、迫る後続を最後まで抑えて5位でフィニッシュした。

IA1クラス ヒート3

IA1クラス ヒート3】

ヒート2で負傷した渡辺祐介選手(#12)は、このレースを欠場。スタートでは、ジェイ・ウィルソン選手(#1)が1台の先行を許した。すぐに攻略を試みたウィルソン選手だったが、相手に粘られたことでここは無理をせず。ウィルソン選手は2番手でオープニングラップをクリアした。また能塚選手は、1周目5番手からのレースとなった。2周目以降、ウィルソン選手は12秒差でトップをマーク。また、能塚選手は前の2台を僅差で追い、4周目にはまず4番手に順位を上げた。

6周目、相手のちょっとしたミスを見逃さず、ウィルソン選手がトップに浮上。翌周には能塚選手も3番手に順位を上げた。レース終盤、バックマーカーが多く出現したことで、これに突っかかったウィルソン選手は先行を許したが、焦ることなくすぐに再逆転。最後は逃げ切って勝利した。能塚選手は、最終ラップとなった11周目に1台の先行を許し、4位に終わった。

IA2クラス ヒート1

IA2クラス ヒート1

浅井亮太選手(#7)はスタートでやや出遅れたものの、オープニングラップから積極的に順位を上げ、1周目を6番手でクリア。2周目には3台による4番手争いに加わった。しかし3周目以降、浅井選手はペースが上がらずここから遅れはじめ、後続に迫られた。それでもレース中盤の6周目までポジションを守っていたが、7周目に1台の先行を許すと、その後はミスもあってさらに後退。最後は8番手争いをする集団の最後尾となり、11周のレースで13位に終わった。

 

IA-2 ヒート2

IA2クラス ヒート2

このヒートではまずまずのスタートを切った浅井亮太選手(#7)は、1周目を6番手でクリア。2周目には7番手に順位を落としたが、翌周には2台をパスして5番手にポジションを上げた。4周目以降、浅井選手は4台による3番手争いの集団に加わり、この中で5周目には、後続に迫られながらも前をプッシュ。ところが6周目、1台をパスしたところで転倒を喫した。再スタートした浅井選手は、13位まで順位を上げて11周のレースをフィニッシュした。

IA-2 ヒート3

IA2クラス ヒート3】

このヒートでも浅井亮太選手(#7)はスタートが決まらず、1周目を9番手でクリア。集団に飲み込まれるカタチでポジションを下げ、2周目には10番手、3周目には11番手と苦しい展開となった。4周目、浅井選手はクラッシュして23番手までポジションダウン。それでもじわじわと順位を上げていたが、11周目に再び転倒を喫した。そしてこの周で、15分+1周の短いレースはチェッカーに。浅井選手はポイント獲得圏外の22位でチェッカーを受けた。

ジェイ・ウィルソン選手(#27)ヒート1=優勝/ヒート2=優勝/ヒート3=優勝

IA1では2年目ということで、マシンとカラダともに昨年よりもよい状態で開幕を迎えられたと思います。とはいえシーズン初戦ですから、特別な緊張感もありました。とくにこのコースは、ライバルとの距離も近く、パッシングポイントも少なめですから……。また、日本人ライダーたちのレベルも上がっていますが、それに加えて今年は、昨年のIA2を制したアロンソ選手、私の母国であるオーストラリアでレースをしている横山選手という、新たなライバルが加わりました。昨年よりも間違いなくタフなシーズンになると思います。実際にヒート3は、横山選手に先行される展開。ただし、ここで焦ることなくじっくり観察して攻略することができました。これにより、ファンにはエキサイティングなレースを見てもらうことができたのではないかと思っています」

能塚智寛選手(#7)ヒート1=5位/ヒート2=5位/ヒート3=4位

「今年から、ヘルメットを除くウエア&ライディングギアを、LEATT(リアット)で統一して使用させてもらうことになりました。LEATTは、自分の中ではネックブレースのイメージが非常に強く、正直なところウエアやブーツやゴーグルに関しては多少の不安もありました。しかしシーズンオフに初めて着用してみて、これらの製品も非常に高いレベルにあることを実感。そして今回が初めての実戦でしたが、例えばゴーグルトラブルなども一切なく、安心してレースに臨めると確信しました。しかし走りとリザルトは、納得いくものではありませんでした。ヒート1は腕上がりで後退。ヒート2はアロンソ選手と接触して自分だけ転び、ヒート3は最後の最後でアロンソ選手に抜かれて表彰台圏外となり、本当にカッコ悪いレースでショックを受けました。昨年、このコースでは2戦とも転倒でケガしており、意識しないようにしていても硬くなっていたとも感じます。次戦は地元の九州ですから、のびのび走りながらもっと目立てるレースをします!」

 

渡辺祐介選手(#12)ヒート1=7位/ヒート2=DNF/ヒート3=DNS

「シーズンオフはアメリカで1ヵ月ほどトレーニングして、その後は日本国内でテストを重ね、準備万端で開幕を迎えることができました。これまで足りていなかったスタートの技術や序盤のスピードなど、成長を感じられる部分もあったのですが、ヒート12周目に入ったところで転倒してしまい7位。ヒート2は、スタート直後にウィルソン選手に次ぐ2番手と十分な位置にいたのに、ジャンプの着地で転倒し、後続に接触されてリタイアに終わりました。ヒート3は、この影響で欠場。今日のために多くの時間をかけて準備してきたので悔しいですが、次戦には出場できそうなのでよかったです」

浅井亮太選手(#7))ヒート1=13位/ヒート2=13位/ヒート3=22位

「今年は、THOR(ソアー)のウエアとSIDI(シディ)のブーツと100%(100パーセント)のゴーグルでシーズンを戦います。THORのウエアは、生地が伸びるタイプの製品はカラダへのフィット性が非常に高く、動きやすさに優れていると感じています。しかしレースそのものは、ウエアのアドバンテージを結果につなげることはできませんでした。ヒート1は、序盤からコース攻略ができず、腕上がりもしてしまって後退。自分のパフォーマンスをまるで出すことができず、さらにミスも重ねました。ヒート2は、比較的よい位置でレースできていたのに、転倒で大きく後退。ヒート32度の転倒により、さらに噛み合わないレースをしてしまいました。まだヒート優勝したことがなく、まずは勝つことが目標。次のHSR九州は土日ダブルヘッダーなので、土曜日の第2戦ヒート1から波に乗っていけるよう、しっかり取り組んでいきます」