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2024.06.26 レース結果

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権 第5戦 レースレポート

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権 第5戦 レースレポート

全日本モトクロス選手権 レポート

2024 D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ

5戦 北海道大会

2024年623日(日)

北海道/新千歳モーターランド

天候:曇り

気温:23

コースコンディション:ドライ

観客:1,359

 

早くもシーズン後半戦突入となる2024年の全日本モトクロス選手権シリーズ第5戦は、北海道千歳市の新千歳モーターランドで開催された。昨年、10年ぶりの復活を遂げた北海道大会。今年も全道モトクロス選手権と併催され、日曜日に予選と決勝をすべて実施するワンデースケジュールとなった。全日本格式のクラスはIA1IA2のみで、いずれも決勝は30分+1周の2ヒート制で競われた。

昨年に続いて北海道大会の舞台となった新千歳モーターランドのダート・モトクロスコースは、新千歳空港から非常に近い場所ある。コースは、アップダウンがない広大な土地に、ハイスピード区間をふんだんに配した、北海道らしいダイナミックなレイアウト。土質は火山の噴出物が堆積したサンド質で、走行によって路面が荒れてウネリが発生しやすい。

日曜日の天候は曇りで、路面はドライコンディション。最高気温は23℃と、比較的過ごしやすく走りやすい陽気となった。

Westwood MXは今季、全日本最高峰のIA1クラスでは「Team Kawasaki R&D」の能塚智寛選手(#7)と「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」の渡辺祐介選手(#12)、IA2クラスではヤマハのマシンを駆る「bLU cRU フライングドルフィン サイセイ」の浅井亮太選手(#7)と、プロモーションライダー契約を締結。ウエアやブーツやゴーグルなどのライディングギアを提供する。また昨年に続き、「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」からIA1クラスにフル参戦するジェイ・ウィルソン選手(#1)に、100%ブランドのゴーグルをサポートする。このうち渡辺選手は、ケガにより第2戦から欠場が続いている。

IA1クラス ヒート1

IA1クラス ヒート1

IA1クラスの決勝は、30分+1周の2ヒート制で実施された。そのヒート1では、ジェイ・ウィルソン選手(#1)がホールショット。能塚智寛選手(#7)もスタート直後に5番手の好位置を確保すると、1周目をウィルソン選手がトップ、能塚選手が4番手でクリアした。レース序盤、ウィルソン選手はじわじわとリードを拡大。一方、能塚選手は後続を数秒離しつつ3台による2番手争いに加わり、6周目には3番手、8周目には2番手に浮上した。

この段階で、トップのウィルソンと2番手の能塚は約7秒差。それでも能塚選手は、必死にウィルソン選手を追った。しかし11周目にややラップタイムが落ち、これで一度は抜いた後続の1台が接近。それでもポジションを守っていたが、13周目に転倒を喫して7番手まで後退した。能塚選手はさらに、ラスト4周となった15周目にも転倒。これにより8位でレースを終えた。一方、ウィルソン選手は危なげなく走破し、勝利を獲得した。

IA1クラス ヒート2

IA1クラス ヒート2

決勝ヒート2は、再びジェイ・ウィルソン選手(#1)のホールショットで幕を開けたが、スターティングゲートに不具合があったことから1周目途中で赤旗が提示され、仕切り直しに。2度目のスタートではウィルソン選手が出遅れ、7番手あたりからのレースになった。それでもウィルソン選手は1周目から積極的に順位を上げ、能塚智寛選手(#7)に次ぐ4番手で1周目をクリア。2周目、能塚選手は2番手にポジションアップした。

レース序盤、能塚選手とウィルソン選手は4台による接戦のトップ争いを繰り広げた。ところが5周目、ウィルソン選手がクラッシュ。4番手のまま復帰したが、3番手から約14秒も遅れた。一方、能塚選手は1台のライバルと抜きつ抜かれつの2番手争いを繰り広げ、8周目に相手が転倒したことで約10秒のリードを得た。そして、最後に迫られながらも逃げ切った能塚選手が2位、転倒の影響でペースが上げられなかったウィルソン選手は4位となった。

 

IA2クラス ヒート1

IA2クラス ヒート1

IA2クラスも、決勝は30分+1周の2ヒート制で実施。そのヒート1は、スタートで浅井亮太選手(#7)が大きく出遅れ、オープニングラップを16番手でクリアする苦しい展開となった。それでも浅井選手は2周目に14番手、3周目に12番手、4周目に11番手と着実に追い上げ。5周目には、トップ10圏内まで浮上し、さらに上も狙える状況だった。

ところが10番手走行中だった7周目に、浅井選手はクラッシュ。これにより17番手まで後退し、なおかつ転倒による影響でペースが上げられない状態となった。そして浅井選手は、11周目にピットイン。21番手に後退したが、スペアのゴーグルを装着した。その後は再び追い上げたが、ポイント獲得圏内には届かず、浅井選手は17位に終わった。

 

IA2クラス ヒート2

IA2クラス ヒート2

浅井亮太選手(#7)は再びスタートで出遅れたが、ヒート1よりは上位を確保し、1周目を9番手でクリア。2周目以降、67台が僅差で連なる7番手争いの集団で、ポジションをキープしながら逆転のチャンスをうかがった。そして5周目に、2台を次々にパスして7番手に浮上。翌周には後続に対して約3秒のリードを得ると、さらに上を目指した。

浅井選手と、僅差の4番手争いを繰り広げる3台とのギャップは34秒。10周目にはこの集団で1台が転倒し、浅井選手は6番手に浮上した。翌周、浅井選手は前のライダーとの距離を詰め、12周目には逆転成功。さらに、4番手との距離も3秒程度という状況だった。ところが15周目に転倒。これで順位を落とし、浅井選手は7位となった。

ジェイ・ウィルソン選手(#27)ヒート1=1位/ヒート2=4位

「非常に攻略が難しいコンディションで、スムーズに走ることが求められるレースでしたが、ヒート1に関してはこれをしっかり実現でき、ホールショットから最後まで、うまく走ることができました。ヒート2は、せっかくホールショットを決めたのにレッドフラッグ……。ちょっとフラストレーションを感じ、再スタートに対してうまく集中することができず、4番手からの追い上げとなりました。そしてレース序盤、ジャンプでリアがギャップで跳ね、バイクに背負い投げされて転倒。この際に尻を強打し、体力も使ってしまい、その後はペースを上げられませんでした。夏のインターバルは、アメリカのスターレーシングに合流して、トレーニングとテストをする予定。しっかり調整して、次戦の全日本ではまた満足できるレースをしたいです」

能塚智寛選手(#7)ヒート1=8位/ヒート2=2位

「ヒート1は、せっかく2番手を走っていたのに、疲労とライン選択ミスが重なってフロントから転倒。苦手意識もあったのですが、同じ場所で2周後にも同じミスをして転んでしまいました。一度目は仕方がなかったかもしれませんが、2度目の転倒は絶対にしてはいけないイージーミスでした。キツかったとはいえ楽しく乗れていただけに、もったいない結果でした。ヒート2は、トップのビクトル・アロンソ選手を僅差で追い、序盤は突っついていたのですが、なかなかパッシングまでは至らず、これで自分のほうが先に疲れてしまいました。とはいえ、ずっと表彰台から遠ざかっていたので、まずは2位になれたというのは一歩前進。今年は自滅が多いので、そういうミスをなくし、しっかりレースを組み立てられるよう努力します」

 

浅井亮太選手(#7))ヒート1=17位/ヒート2=7位

「ヒート1はスタートで出遅れ、それでも10番手までは追い上げられていたのですが、ここで転倒。これによりゴーグルを外してしまい、マシンにもダメージがあってペースが上げられず、一度ピットインしてゴーグルを装着し直しましたが、結果的にはポイント獲得圏外でした。ヒート2も追い上げでしたが、目の前に4番手が見えている状況で転倒。7位に終わりました。1週間前から北海道で乗り込み、感触も悪くなかったし、タイムアタックの予選も4位とまずまずの状況だったのに、リザルトにつなげることができずに終わってしまいました。非常にもったいないレースを演じてしまいましたが、これで全日本は3ヵ月近くインターバルがあるので、夏の間にしっかり立て直して次戦以降に臨んでいきます」