YAMAHA FACTORY RACING TEAM所属のIA1ライダー(2022年12月現在)。
モトクロスを始めたきっかけ、ヤマハファクトリーからのオファー、プロの選手として大切なことなど、お話を伺いました。
Interview, text and photo / Westwood MX
Date 2022.12.04(第16回一将祭当日、MX408にて)
ーーまずはモトクロスを始めたきっかけを教えてください。
父がモトクロスをやっていて、モトクロス選手権の見学に連れて行ってもらったときに、自分より少し大きいくらいのキッズがやっているのを見て自分もやりたいって言ったらしいです。3歳の頃だったので自分では覚えていないんですけどね。
ーーお父さんからしたら嬉しかったでしょうね。
やりたいって言った次の週には、父が仕事の帰りにバイクを買ってきたくらいですからね。相当嬉しかったんだと思います(笑)。
ーー子供の頃、他のスポーツをやりたいと思ったことは?
モトクロス以外の選択肢はなかったですね。幼稚園生の頃からプロになりたいと思っていました。その頃はバイクに乗れるだけでワクワクしていましたし、「楽しい」しかなかったですから。
ーー小さい頃からの夢を叶えるまでに諦めそうになったことはありますか?
あります。プロクラスに上がって1年目、プライベーターでレースに参加していたんですけど、最初の3戦で思ったような結果を残せず「俺ってこんなもんなんだ、これ以上は無理なのかな」と思ってしまいました。高校卒業の年で自立を考えていたということもあり、次の試合で最後にすると親には伝えていました。そしたら、その試合で勝つことができたんです。次の2戦も勝ち続けて、やっぱり続けたいと思ったときにYAMAHAさんからオファーをもらいました。
ーーやめなくてよかったですね。
そうですね!本当によかったです。
ーープロの選手、仕事としてのモトクロスになってから違いはありましたか。
全然違いましたね。プロとして勝つことがもちろん要求されますし、結果を出さないと自分自身の生活に影響が出てくることなどプレッシャーで苦しさばかりです。時間だけで言ったら「辛い」「苦しい」が9割です。でも、レースで勝った瞬間、本当にその時の「嬉しい」があるから、続けることができるんです。
ーー今シーズンはいかがでしたか?
前半はかなり苦しみました。バイクのセッティングに自分が合わせられなかったです。チームやメカニックといろいろ話し合い、バイクを改善できた後半からは自分のレースができるようになりました。とはいえ、悔しい結果ですね。
ーー支えてくれるチームはどのような存在ですか?
これだけ心強いメンバーに支えてもらえることは本当に光栄なことですし、バイクと同じくらい大事な存在です。
ーー結果を残すためにはどんなことが必要だと感じますか?
日々のトレーニングなど細かい努力の積み重ねですね。どんなにいいバイクをもらっても、どんなにいいスタッフがいても結果はついてこない。バイク、スタッフに最大限応えられる「自分」でいなくてはいけないんです。
ーー渡辺さんにとってモトクロスってどんな存在ですか?
人生そのものです。子供の頃からモトクロスしかやってないので。来年こそはチャンピオンになります!応援よろしくお願いします!